『介活入門』将来の介護に備えて、今やるべきことがわかる本
表紙より
介護の準備って何をしたらいいの?
家族のため、自分のための介護保険の使い
こなし方を徹底解説!
(監修 牛越博文 発行所 講談社)
介護保険の仕組みとか、使い方を書いた本は
多くありますが、この本は、そこに行きつく
まで、介護サービスを利用するに至るまでの
過程がとてもわかりやすく書かれています。
プロローグ 老後は知識で変わる!
介活を成功に導く7つのヒント
[介活]=将来の介護に備えて情報を集め、
手配する
自分の介護はある日突然始まります。
そうなった場合を想定し、望んだ介護が受け
られるよう、また、家族がいる場合にはその
負担を減らせるよう、元気なうちから情報を
集めて手配をするのが「介活」です。とき
には専門家の力も借りて進めます。
おさえておきたいのはこの7つ
1 申請方法を知る
2 相談先を知る
3 ケアマネジャーを知る
4 在宅介護を前提に動く
5 住み替えも検討する
6 介護施設を知る
7 減免措置を知る (p11より抜粋)
介活のヒント1
介護保険は申請主義。介護保険証を
持っているだけではダメ
【介護サービス開始までの流れ】
\\ スタート // 申請する
↓
要介護の認定調査を受ける
基本的には自宅で受ける。入院中の場合は
病院で受けることも可能
↓
要介護度が決定
要支援1~2、要介護1~5の7段階がある
↓
ケアマネを決める
↓
ケアプランをつくる
↓
契約後、サービス開始 この間30日ヒント 申請方法だけでも知っておくと◎
介護保険を利用するには、市区町村の窓口に
申請し、要介護認定を受ける必要があります。
また、申請からサービス開始まで時間がかか
ります。いざというときすぐに行動を起こせ
るよう、申請方法だけでも知っておきましょ
う。 (p12より抜粋)
介活のヒント2
まずは役所や、介護のよろず相談所「地域包括
支援センター」へ
【相談先は大きく分けて2つ】
役所の相談窓口
地域包括支援センター (p13より抜粋)
この2箇所について「できること」が分けて
書かれています。
まず相談したいのであれば地域包括支援
センターに足を運ぶのがいいでしょう。
それぞれ見比べて選ぶことができます。
とてもわかりやすいと思います。
知っておくだけでも、いざという時に慌てる
ことなく行動できると思いますよ。
本書の内容構成
1 介護の質を左右する
ケアマネの見つけ方・付き合い方
2 在宅介護を充実させる
ケアプランの考え方
3 失敗しない!
介護施設の選び方
4 思わぬ落とし穴に注意!
申請しないともらえないおカネ
(裏表紙より抜粋)
「入門」です。もっと詳しく知りたければ
更に調べていくガイドの役割です。
イラストや図解でとても読みやすいので
最初の一冊としておすすめです。
家族の介護のみならず、おひとりさまでも
役に立ちます。と言うか、おひとりさまこそ
これを参考にして老後の準備をしてほしい。
更に本書の親切なところとして
専門家❜sコメント②
将来の自分だけでなく、周囲の困っている人
のためにも介活は必要
(中略)私がヤングケアラーにおいて問題だ
と思うのは、周囲の日和見の姿勢です。当事
者である子供たちはきっと ‘’どうしようもな
いこと‘’ として受け入れているのだと思い
ます。しかし、どうしようもないことでは
ないでしょう。周囲の大人たちが、介護保険
のことを理解し利用を勧めるなど、支援の
窓口につなぐべきなのです。同情するだけ
では何も解決しません。具体的な支援や
アドバイスが必要なのです。(p58)
ヤングケアラーにぜひこの本を勧めてあげて
てください!
老いは避けられません。とにかく自分で準備
してください。後回しにしないで。
本書を読んで痛感しました。
終活よりも先に「介活」だ、と。