孤独死、そのあと・・・・・・

 孤独死のあとのやっかいなこと

 

 社)日本少額短期保険協会『第6回孤独死現状

 レポート』2021年6月

  男女別孤独死人数と死亡時の平均年齢

  男性 83.1%  61.6歳

  女性 16.9%  60.7歳

  男女別死亡年齢の構成比

     20代~50代 60代   70代   80代~

  男性  39.7%  34.1% 21.8%   7.4% 

  女性  43.3%  20.5% 20.5% 15.7%

 これを見ると現役世代も多いようです。

  死因別人数

  病死  自殺  事故死  不明

  65.6% 10.9%  1.3%  22.2%

 病気による突然死が半数以上です。

  発見原因の構成

  音信不通訪問 異臭、居室の異常 家賃滞納 郵便物の滞留

      56.1%    25.1%    9.8%  9.1% 

  発見までの日数

  3日以内 4~14日 15~29日 30~89日 90日以上

   39.4%    29.3%     15.3%       14.5%        1.5%

  第6回孤独死現状レポート より抜粋 https://www.shougakutanki.jp/general/info/kodokushi/news/kodokusiReport_6th.pdf

 

 一人暮らしの高齢者だけの問題ではないようです。

 孤独死が発見されたあと、どのようになるのか

 見ていきましょう。

 

 孤独死の発見

 明らかに亡くなっている場合は、どうして死亡

 するに至ったのかを把握するため、まずは警察

 に連絡する必要があります。遺体や部屋の中の

 ものをむやみに移動させてしまうと、何らかの

 事件性があった場合に疑われてしまったり正し

 い調査ができなかったりすることのあるため、

 現場は必ずそのままにしておきましょう。

 倒れており動かないけれど亡くなっているかど

 うか判断ができないという場合は、すぐに救急

 車を呼び、救急隊の隊員に生死確認をしてもら

 います。事件性があると判断されれば、警察を

 呼ぶ運びになるでしょう。

 警察による現場検証

 まずは孤独死の原因を確認するため、警察によ

 る現場検証や家宅捜索が実施されることとなり

 ます。事件性がないと判断されるまで、家族で

 あっても現場である故人の家に立ち入ることは

 できません。

 現場検証や家宅捜索の間は、現場にある金品を

 はじめとするものは一時的に没収される形とな

 ることも知っておきましょう。

 遺族への連絡と身元確認

 身分証明書などにより遺体の身元がはっきりし

 たら、親子・兄弟・親戚と、故人と血縁の近い

 ところから順に連絡が入ることとなります。

 近しい親族が見当たらない場合、2親等、3親等

 まで連絡が受けるといったケースもあるようで

 す。身元が判明するまでの間は、保管庫で安置

 されることとなり、1泊 2,000円程度の安置費用

 は後日遺族に請求されます。

  引用元 身内が孤独死!発見後の流れから葬儀、

      後片付けについて解説 オールクリーン

    https://www.cummer.org/column/estatesale/solitary-death.html 

 

 警察沙汰になってしまうのですね。

 

 警察が遺体を引き取るのは検視のため

 検視が必要と判断された場合、警察に遺体が引

 き取られることとなります。検視とは、医師や

 検察官などにより身元確認や犯罪性の有無を

 チェックされることです。病院で死亡した場合

 は、医師により死亡診断書が発行されますが、

 以下のような死亡診断書が発行できないケース

 に置いては、検視をしなければなりません。

  ・事件性がある

  ・孤独死

  ・事故死

  ・災害による死亡

  ・自殺

 結果事件性がないと判断された遺体は医師に引

 き渡され、死因や死後経過時間を判断、死体検

 案書の作成という流れです。原則として、遺族

 であっても検視を拒否することはできません。

 遺体が引き取られないのは

 病気による死亡だと判断された場合です。自宅

 で亡くなっていた場合でも、かかりつけの医師

 により、死亡の原因が持病によるものだと判断

 されれば、検視は必要ありません。

 検視の結果遺体が解剖されるのは

 事件性がある場合と死因が不明である場合です。

 解剖には以下のような種類があり、孤独死で

 解剖が行われるのは、どうして死亡に至ったか

 分からない場合に遺族の承認を得て実施される

 行政解剖がほとんどです。

  ・事件性のある遺体に対する<司法解剖>

  ・事件性のない遺体に対する<行政解剖>

 身元の確認が取れない、遺体の損傷が大きいと

 いった場合は、DNA鑑定により故人の特定を

 していくこととなります。

 警察から遺体を引き取るまでは葬儀などは
 できない

 警察による検視が行われる場合、死体検案書が

 作成されるまで遺体は警察署預かりとなり、

 遺体を引き取ることができるまで、死亡届を

 提出したり、葬儀を執り行ったりすることはで

 きません。孤独死発見から遺体を引き取るまで

 の日数は、事件性がなけれな半日~数日程度、

 検視が実施される場合は、10日~2週間程度と

 なっています。DNA鑑定となった場合は、1ヶ月

 程度となかなか引き取ることができないことも

 あるようです。

  引用元 身内が孤独死!発見後の流れから葬儀、

        後片付けについて解説 オールクリーン

         https://www.cummer.org/column/estatesale/solitary-death.html 

 

 「大ごと」ですね。なんだかな~

 先ほど、遺体安置費用として1泊 2,000円程度

 かかる、とありましたが、実はこれだけではない

 そうなのです。

 

 警察が遺体を引き取った際に遺族が負担する費用

 検視や遺体の搬送、解剖、警察から発行される

 『死体検案書』など、警察が行った対応は、

 遺族負担です。検視を行う警察のエリアや検視

 の内容によって費用は異なりますが、以下のよ 

 うな費用が必要になります。

 支払いが必要な費用相場一覧

  搬送料   12,000~20,000円(10kmまで)
        10kmごとに3,000~5,000円加算

  検死費用       50,000円   

  行政(承諾)解剖   80,000~120,000円

  遺体保管料      20,000円(1泊あたり)

  死体検案書発行料   5,000~10,000円

  ※事件性がある場合に行われる司法解剖は

   国負担です

  引用元 身内の遺体が警察に?!孤独死の連絡が
        きた後の流れとやるべきこと リスクベネフィット

  https://www.riskbenefit.co.jp/topics/kodokushi/2561.html

 

 こんなにお金がかかるのですね。

 なんか、大変・・・・・・

 しかし、これだけではありません。このほかに

 もやらなければならない事がたくさんあります。

 火葬、葬儀、部屋の原状回復(場合によっては

 特殊清掃)遺品整理、利用していたサービスの

 解約などなど。

 

 冒頭のレポートによると、音信不通訪問で 

 3日以内に発見されたのは85.6%です。

 第一発見者の構成は、親族24.6%、友人14.4%

 友人の中には会社、学校等の関係者も含まれて

 います。一人暮らしの高齢者の場合は少なく

 なるでしょう。何らかのかたちで気づいてくれ

 る人の存在はありがたいものです。

 

 孤立してしまうのは、本当に危険です。

 でも、無理に「コミュニティに参加して交流を

 深める」なんていうことは、ソリタリーにとっ

 て難易度が高い。

 かといって、嘆いてばかりもいられない。

 どうにかしなければならない、どうにか・・・・・・